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政策・提言

■平成20年第三回定例会(2008.9.19)

[これからの区民参画のあり方について]
[自治体間の連携について]
[水辺の緑を増やすための取り組みについて]
[芝浦アンカレイジ展望室の積極的活用について]
[地域で教育委員会の存在感を高める取り組みについて]
[『サマーライフinつくば』について]

■これからの区民参画のあり方について

●二島豊司……自由民主党議員団の二島豊司です。区長そして教育長に、ご質問させていただきます。明快なご答弁を頂きますよう、どうぞよろしくお願いいたします。 
武井区長は先の第二回定例会で表明した施政方針やそれに続く、わが会派水野議員の質疑への答弁において、『創造的な地域社会』を実現するため、区政運営の中心に「協働と参画」を据え、区民参画組織をはじめとする地域の様々な活動に大きな期待を寄せ、今後も強力に支援することなど、終始「参画と協働」を基調とした区政運営に取り組む意思を明確にされました。今後、地方分権改革がより一層進展してゆく中で、分権を実効あらしめ真の住民自治を実現するため、地方自治体が目指すべき姿であろうと思います。ぜひとも、その姿勢を貫き通していただけますようお願いいたします。
そこで、これからの区民参画のあり方についてお伺いいたします。
総合支所制度の定着にともない、地域の声が区役所に通りやすくなったとの評価は日を増して多く聞かれるところであります。かねてより区役所とのチャネルを持つ町会・自治会はもちろん、新旧を問わず地域のために貢献をしようとされている各種の団体、ボランティア活動をされている皆さんなどから寄せられる、地域生活に根差した意見や要望などを施策に反映させること、また、区民参画組織等に積極的に参加し、自らの知識や経験を区のために提供下さるような、区政に強い関心を持つ区民の皆さんの意見をしっかりと受け止め、地域自治を推し進めていただきたいと思います。
そのような「区役所フレンドリー」とでもいうべき方々がいらっしゃる一方で、マンション化が進み、区内各町会などでは、地域活動に参加される方が減少し、苦労されている団体も多いと聞きます。今後、これまでのような地縁的な団体を維持することが困難となってくる可能性さえもあります。そのような地域に属することを求めない区民、その姿勢を肯定することはありませんが、その区民の多くは、おそらく区との接点の薄い、もしくはまったく接点のない方であることが多いのではないかと思います。当然その中には数多くの優れたアイディアや経験を持つ方々がおられるはずです。そういった声を上げない区民に対してもまた、積極的にアプローチしてゆく必要があると思います。
施政方針の中で区長は、「港区で働き、学び、活動する人々の連携、協働も不可欠であり、人と人とのネットワークづくりの支援に積極的に取り組む必要がある」とも述べておられます。高い関心を持って区政に参画していただける区民の方を増やしてゆく工夫が求められてくると思いますが、区長の考えをお尋ねします。

○区長……最初に、今後の区民参画のあり方についてのお尋ねです。
まず、区政に参画する区民を増やしていく工夫についてです。
私が施政方針で掲げた「創造的な地域社会」を実現するためには、港区に住み、働き、学び、活動する人たちが、できるだけ多く区政に参画し、地域が抱える課題の解決策やまちの将来を共に議論し、協働によって目標を達成していく必要があります。
地域を舞台にした取り組みの裾野をさらに拡大していくために区が積極的に、区政に参画意欲のある人や新たに芽生える地域の活動団体と出会い、連携し、ネットワークをつくり協働をさらに進める必要があります。区民により身近な区政をめざし区政に参画していただける区民を増やししていく取り組みに努めてまいります。

●二島豊司……また、区民参画の実施を知らない、または時間的な問題や物理的な制約があって、その機会を逃している方もおられるものと感じています。それと併せて、区に対して物申したところで仕方がないと考える方もいるのではないかと思います。
現在も各種の事業実施時には区民意見を募集しています。募集方法や寄せられた意見の反映のさせ方についても大いに改善の余地があると思いますが、どのようにお考えでしょうか。

○区長……次に、区民意見の募集についてのお尋ねです。
区民意見の募集は、区民の生活に広く影響を及ぼす区の基本的な施策、計画、条例等の案を策定する過程において、その施策等の趣旨、内容等を公表し、区民の皆さんから意見又は提案をいただく制度です。提出された意見等に対する区の考え方を明らかにし、その意見を考慮して施策等の案を策定するものです。
区民意見の募集については、例えば、「田町駅東口北地区のまちづくり」では、初期の段階から区民参画組織を設置し、多くの検討を行い、広報みなとやホームページだけでなく、周辺地区の各戸に意見募集の資料を配布し、広く意見を募集しております。
これからも、多くの区民の皆さんに知っていただくよう、ケーブルテレビの活用などを検討し、区民意見の募集の機会を増やしてまいります。
また、ご意見の反映については、可能な限り意見を活かすとともにホームページ等で区の考え方とあわせ反映状況の公表をしてまいります。
今後も提出された意見に柔軟に対応し、施策等を策定することにより、区民の区政への一層の参画を推進してまいります。

●二島豊司……いずれにしても区民から寄せられた意見を、真摯に受け止める姿勢を示すことが必要であり、まずもって区側が外部の意見に対して真剣に対応すること、寄せられた意見を柔軟に施策に反映させることこそが、参画を引き出すための強いインセンティブになると思います。区長にはぜひとも区民参画のあるべき姿を追求していただきたいと思います。



■自治体間の連携について

●二島豊司……次に、他の自治体との連携のあり方についてお伺いします。
地方分権改革が声高に叫ばれ、国と地方との関係が問い直されている現在の状況を考えた時、将来的には地方自治体同士の関係も変化するであろうことが想定されます。
港区には、他の自治体に対して、アピールすることのできる、他に類を見ない先進の都市機能と国際性、数多くの歴史的・文化的資産など特有の資源がたくさんあります。それをもっと有効に活用して、他の地方自治体との互恵的な連携を求めることは、やがて必ず、そこに意義が生まれるものと私は確信をしております。
すでに港区では、「みなと区民の森」を通じてのあきる野市との交流事業、最近では青山家菩提寺梅窓院を縁とした、岐阜県郡上市と青山外苑前商店街振興組合や福島県いわき市とニュー新橋ビル商店連合会との友好協定の締結、後ほどこの夏に実施されたつくば市との取り組みも採り上げますが、その他にも、各地の自治体と様々な形での協力関係を持っております。
武井区長が施政方針で示されたように、「地方自治体のリーダーとなる心構え」を持つのであれば、例えば、このような関係の深い自治体との間で、人材交流までを見据えたような一歩進んだ提携を模索してみてはどうかと思いますがいかがでしょうか。
将来的な自治体間の連携のあり方について、区長ご自身の見解をお聞かせ下さい。

○区長……次に、自治体間の連携についてのお尋ねです。
区では、これまで、多くの自治体と災害応急対策活動の相互応援に関する協定を結ぶとともに、環境問題に積極的に取組む観点からあきる野市との自治体間協定を結びました。
また、地域においては商店街等を中心に、いわき市、郡上市、佐呂間町及び舟形町との交流事業等が活発に展開され、現在、自治体同士の連携にも発展しております。協定の相手先は、港区に拠点を持つことにより、地元の物産や観光等のPR活動が可能となり大きな効果を得ていると聞いております。
また港区にとりましても、それぞれの地域の魅力を高める効果を生んでおります。
 特に、地元発意の取組は、住民及び職員同士の交流を深め、地域の活性化や課題解決などにもつながることから、私は、今後とも様々な機会を捉え、地域同士の連携がより効果的に進むよう支援し、自治体間交流を推進してまいります。




■水辺の緑を増やすための取り組みについて 

●二島豊司……続きまして、緑と水に親しめる環境の整備についてお伺いします。
先日会派の同期議員で岡山市内の西川緑道公園の視察を行いました。昭和五十年代に整備されたこの公園は完成当初、水と緑と花にあふれ、都市河川や水辺空間のモデルとして全国から高い評価を受けてまいりました。約三十年を経た現在、その周辺交通環境の変化などもあり、再整備が図られておりますが、都市の中心にあって、水と緑と花とが織りなす空間が、そこに集う人々に安らぎと憩いをもたらしたであろうことは容易に想像することができました。
現在、芝浦港南地区で進められている、運河沿緑地の整備については、硬い歩道に植栽とベンチを配するだけではなく、芝生のエリアを作るなど、区民が潤いを実感できるスペースを確保しながら、面的にも規模を拡大することも視野に入れて、東京都港湾局や地元の皆さんの意見も求めながら、整備の手法をもっと多様化することを検討してはどうかと思いますが、区長の考えをお聞かせ下さい。

○区長……次に、緑と水に親しめる環境の整備についてのお尋ねです。
 まず、運河沿緑地の整備手法についてです。
運河沿緑地の整備につきましては、護岸の幅員や荷重等の制約があるため、樹木やベンチなどの施設整備が中心になっております。
 運河沿いに公園や公開空地が隣接する場合には、積極的に一体的な整備を図り、区民の皆さんが安らぎ憩うことのできるスペースの確保に努めてまいります。

●二島豊司……また、区民参画組織を中心に基本計画の検討が進められている、田町駅東口北地区の公共公益施設整備の一画には「ひろば」の整備が予定されています。区内でも緑被率の低い芝浦・海岸地区にまとまった緑が広がるこの「ひろば」は、目の前を流れる運河、そして国土交通省から「手づくりふるさと賞」にも認定された新芝運河沿緑地とを連携をさせることで、水と緑との調和を図るにもってこいのロケーションでありまして、その完成に大いに期待するところであります。
施設整備を進めるにあたっては「ひろば」と運河とがつながり、一体性が確保されることが重要であると考えますが、その点についての区長の見解をお伺いします。

○区長…次に田町駅東口北地区施設整備における「ひろば」と運河の一体性の確保についてのお尋ねです。
公園や緑地などの「ひろば」と運河との一体性の確保は、水辺や緑を感じられる環境と共生した魅力的なまちづくりという点で、大変重要だと考えております。
 今年6月にまとめました「田町駅東口北地区公共公益施設基本構想」の中では、水と緑を結びつけるオープンスペースとして、地域の行事や防災訓練など多目的に利用できる広場を設置することとしております。
 こうしたことを受け、現在、区民参画組織の皆さんと、この広場と運河の一体性が確保できる施設配置を検討しております。  今後、区としましては、運河とのつながりを持った広場が、地域住民をはじめとした区民の皆さんにやすらぎと憩いをもたらすとともに、地域の魅力を一層高めるよう整備してまいります。

●二島豊司……次は古川に関してです。運河沿いの整備が進められる一方で、区内を流れる古川については、これまでも再三採りあげられていながら、緑化が進んでいないのが実情であります。遊歩道を設置できるようなスペースがない以上、護岸や川底の緑化を推進し、水辺の環境整備を図ることをぜひとも求めたいと思います。
先日、植物の水質浄化能力についてご専門の方から話を聞く機会を得ました。水耕植物が窒素を吸収する力を水質の浄化に活かし、特に、人間由来の有機物を吸収する力を利用して、都市河川の宿命とも言える雨量が増加した際の下水の流れこみによる水質汚濁の浄化、景観、環境にすべてにわたり効果を得られる河川緑化の研究をなさっているとのことでした。
技術は進歩しています。そのような進んだ研究の成果を採り入れるなど、増水時の対策と併せた形で、緑化への取り組みを推進することを強く望むところであります。区長の見解をお伺いします。

○区長……次に、古川の環境整備についてのお尋ねです。
古川につきましては、これまでもテラス式護岸や親水護岸を、公園と一体的に整備するなど、東京都と連携して水辺の環境整備に努めてまいりました。
本年5月に東京都が策定した渋谷川・古川河川整備基本方針では、将来の河川の姿として、表面にコンクリートのない土の法面に植物が繁茂する河川を想定しております。
今後も、川底や護岸の緑化を含め、親水性や景観に配慮した古川の環境整備を推進していくよう東京都に要望してまいります。




■芝浦アンカレイジ展望室の積極的活用について 

●二島豊司……次に、現在閉鎖されている、レインボーブリッジの芝浦アンカレイジ展望室の活用についてです。
九月二六日から二八日にかけて、この展望室の活用事業としてのイベントが区の主催で催されることになっています。聞いたところ、定員を大幅に上回る申し込みがあったとのことで、区民の関心の高さがうかがえます。これまで、わが会派では、東京都港湾局がレインボーブリッジ橋脚部分の有効活用を課題としていることに着目し、きたしろ都議会議員とともに、今年七月にオープンした「かいがんぱーく」の整備、そしてこの展望室の利用方法については菅野議員も提案を行ってきたところであります。私も先般の芝浦港南地区地域懇談会の会場として使用された際、初めて足を踏み入れましたが、窓からの景色は言うに及ばず、室内はとても広く、素晴らしい施設であるという感想を持ちました。また、その時の参加者からも区の施設として日常的な利活用を検討してほしいとの意見が多くありました。
この度のイベントは来年度から長期にわたり、この展望室を貸し出す方向性を東京都がまとめたことから、港区として借り上げた上で区民に開放し、本格活用に向けた検証を行うことが目的だとお聞きしました。
本格的な借り上げに向けて、長期的に有効活用してゆくための区長の方針、管理者である東京都との現在の交渉状況についてお聞かせ下さい。 。

○区長……次に、芝浦アンカレイジ展望室についてのお尋ねです。
まず、本格的な借り上げの方針と、現在の状況についてです。
ご指摘のとおり、芝浦アンカレイジ展望室を活用する今回の事業は、3つのイベントの総定員が85組のところ、応募総数が延べ400組を超えました。
こうした区民の関心の高さなどを背景に、平成21年度以降の継続的な活用を視野に、東京都と具体的な協議を開始しており、現在、施設使用料の大幅な減額措置の適用や柔軟な施設の利用など、区が継続的に活用する上で望ましい条件の設定に向け、検討を進めております。 今後、協議の進捗などを踏まえ、区がこの展望室を有効活用していくための方針を検討してまいります。

●二島豊司……この展望室は、もともとレインボーブリッジを訪れる都民、観光客が港の役割を学習するための港湾施設として開放されていましたが、区内に存する有用な資産でありながら、長年に亘り閉鎖状態となっています。区として活用できることになれば、六十周年記念事業で各地区が取得した歴史的資料の展示の場、地元のコミュニティー施設、「かいがんぱーく」との連続性を活かしスポーツを通じたコミュニティーの場としてなど魅力ある数多くのメニューが考えられるのではないかと期待をしています。また併せてスポットでの使用方法としては、例年大勢の人でごったがえす、東京湾の花火大会。楽しみにしている障害者の方も多いわけでありますが、人ごみがバリアとなってしまって鑑賞に困難をきたしているケースがあります。バリアフリーの観点からそんな皆さんのための専用の観覧席として開放することなども考えられるのではと思います。広く区民の意見を集めながら、ぜひ皆さんに喜んでいただける活用策を検討していただきたいと思います。活用の方策について区長のお考えをお聞かせ下さい。

○区長……最後に、活用方策についてのお尋ねです。
区では、今回のイベント開催時に、参加者を対象としたアンケート調査を実施し、ご意見、ご要望を把握するとともに、展望室の眺望や最寄り駅からの交通アクセスなど、本施設活用上の利点や課題を検証する予定です。
ご提案いただいた港区の歴史と伝統を後世に伝える貴重な資料の展示や、7月に区が開設した運動広場「かいがんぱーく」との連携事業の実施なども視野に入れながら、区民の皆さんの交流や協働、港区の魅力や情報を発信する場としてどのような活用策が適切か、アンケート結果や検証結果などを踏まえ、今後検討してまいります。
東京湾大華火祭の当日は、周辺地区において、大規模な交通規制や立ち入り制限地域の設定がされています。このため、障害者の方を対象とした展望室の開放については、会場周辺の安全確保や規制等の一部解除など、多くの解決すべき課題がありますが、今後、花火大会の主催者や警察など関連機関との協議を進め、実現の可能性を追求してまいります。
よろしくご理解のほどお願いいたします。
教育に係る問題については、教育長から答弁いたします。



■地域で教育委員会の存在感を高める取り組みについて  

●二島豊司……続いて、教育委員会と地域との関係について教育長にお伺いします。
総合支所制度が高い評価を得ていることを見てもわかる通り、区職員の方が区民生活の現場に足を運び、直接地域の皆さんとやりとりをすることは、区役所の自席にいては見えなかった地域ごとに異なる実情が見えてくること、そして、区民との信頼関係が醸成されることなど様々な効果をもたらします。
同じ港区であっても、赤坂から台場まで、当たり前のことですがそれぞれ地域性は異なり、それはすなわち学校を取り巻く環境も、そこに発生する課題も異なるということになります。
毎日のようにマスコミに報じられる通り、学校を取り巻く課題は、モンスターペアレンツや給食費の未納問題に表れるような、学校と家庭の間の考え方、価値観の齟齬、教育政策の変更による現場教職員の負荷の増大と指導力不足、団塊世代の退職によるベテラン教員の不足、学級崩壊、等々挙げれば枚挙にいとまがありません。
教育委員会が、各学校のある地域の実情を把握した上で、個別の対応をしながら、教職員や家庭、地域の意見を集約し、方向性づくりのサポートをすることができれば、家庭も学校も地域も一体となって、よりよい環境を創りあげられるのではないかと考えています。
学校を地域に開かれたものにするためにも、学校や教育に対する地域の皆さんの声を、教育委員会が直接把握するためにも、今よりも、もっと突っ込んだ取り組みが求められているのではないかと思います。地域と学校とが有機的に結びついて、増大する学校現場の負担を共に担う。そんな姿を目指すためにも、まずは教育委員会の方々が自ら積極的に地域に出向いて信頼関係を構築する必要があると感じています。教育長はいかがお考えでしょうか。

○教育長……最初に教育委員会と地域との更なる信頼関係の構築についてのお尋ねです。
教育委員会では、学校を計画的に訪問し、授業の参観をはじめ、施設整備の状況確認など、学校の実情の把握に努めております。この他にも、入学式や卒業式をはじめとして、運動会や展覧会、研究発表会など、さまざまな行事に出席し、教育現場の意見や要望を聞く機会を大切にしております。
平成20年度は、こうした取り組みを、さらに向上させる施策として、教育委員会教育委員が区立学校の公開日にあわせて学校を訪問し、PTA役員や、保護者、学校評議員、学校長との懇談を予定しております。
今後とも、教育委員会が地域と密接に連携し、真摯に意見に耳を傾け、地域の教育ニーズの把握に努めていくことで、信頼関係を深めて、教育内容の一層の向上が図られるよう努めてまいります。

●二島豊司……「地域で子供を育てる」とはよく耳にすることでありますが、それも各家庭・地域・学校それぞれの認識を一致させなくては、単なる空虚なフレーズに過ぎません。地元の学校、それが自らの母校であったりしますので、地域の皆さんの中には何とか力を貸したいという気持ちを持っていながら、なかなか手を付けかねていることもあると思います。現在既に有る、学校と地域とを結びつけるための様々な組織や仕組み、地区委員会、学校評議員制度や、共育懇談会などの実効性を高めるためにも、教育委員会が主導的役割を果たして、学校に係る地域の力を引き出して欲しいと思います。そして、それは地域の活性化にもつながるものだと思います。
港区の子供たちに、地域色の豊かな素晴らしい学びの環境整備をしていただくことを切望するものであります。



■『サマーライフinつくば』について

●二島豊司……最後に『サマーライフinつくば』についてお伺いします。
昨年の決算特別委員会でも申し上げた通り、つくば市は、航空宇宙工学や科学技術など最先端の研究施設と豊かな自然環境が共存している上に、アクセスの面でとても恵まれています。そのつくば市でさる七月二六・二七日の一泊二日で、『サマーライフinつくば』が実施されました。この事業は、つくば市が主催、港区教育委員会などが後援を行い、区内在住・在学の小学生とその家族に呼びかけたもので、内容は独立行政法人産業技術総合研究所の見学、市の自然体験施設でのつくば市の子供たちとの交流、筑波山登山、ブルーベリーの摘み取り体験など、大変充実していたため、今年初めて、しかも年度途中に急きょ実施されることになったにもかかわらず、定員を大幅に上回る百六十五名もの応募があり、抽選の上十七家族五十一人が参加されたとのことです。 参加者からは大変好評であったとの報告を受けており、また、事後アンケートの結果にもそれが表れておりました。この話の発端は、今年四月に自民党議員団でつくば市を訪問、その際に、市原つくば市長より提案を受けたものであり、今回の成功を大変喜ばしいものと考えています。また今回、市長自らイベントに参加されたり、抽選に漏れた方に対しても記念品が送付されていたりしていたことを後日うかがいました。この事業が成功した陰には「もてなし」の気持ちをもって、市をあげて港区の子供たちを歓待していただいたことがあるわけです。つくば市長はじめご協力いただいた皆さんに心より感謝を申し上げたいと思います。
このような結果を受けて、「サマーライフinつくば」に対する教育長の評価と、来年度以降区としてどのように取り組んでゆこうとされるのか、お聞かせ下さい。

○教育長……最後に、「サマーライフinつくば」についてのお尋ねです。
 「サマーライフinつくば」は、都心の小学生を対象として、自然と科学の体験、つくば市の子どもたちとの交流を通して相互理解を深めるために、つくば市が昨年度から実施している事業です。
今年度は、港区の子どもたちを対象にしたい旨の話があり、教育委員会が後援を行うとともに、各学校を通じて呼びかけたものです。参加者からは、貴重な体験ができたなどの意見があり、子どもたちにとって最先端の科学と豊かな自然を体験するよい機会になったと考えております。 今後につきましては、つくば市と十分協議する中で、対応してまいります。
よろしくご理解のほどお願いいたします。


●二島豊司……以上で私の質問を終わります。どうもありがとうございました。

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